原子・周期表とは

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 2回目の投稿ですが,今回から化学に関する内容を書いていこうと思います.化学は私が専攻している分野で非常に面白い分野になります.皆様に興味を持っていただいたり,学習の一助になりましたら幸いです.

 初回は化学の話をする上で最も根本的な部分である原子,周期表について解説していきます.
まずは,原子についてお話していきます.

原子とは

 原子とは,物質を構成している最も小さい粒子のことだと考えてください.身近な空気や水,木,鉄などあらゆるものが原子からできています.この原子の存在はイギリスの化学者であるドルトンによって1800年代初頭に発見されました.
 この原子は物質を構成する最小の粒子だと言いましたが,実際にはこれはさらに分割することができます.その構成要素は以下の通りです.

原子→陽子中性子電子

 原子はこの3つのさらに小さな粒子に分割されます.例としてヘリウム原子を考えましょう.ヘリウムは吸うと声が高くなったり,風船に入っていたりするやつです.ヘリウム原子の構造は下の通りです.

ヘリウム(He)

 図のように中心に陽子と中性子がまとまって存在していて,その周りを電子が飛び回っています.陽子と中性子は中央でまとまって存在しているため,この2つをあわせて原子核と呼びます.全ての原子はこのように中央に原子核,その周辺に電子が存在してるのです.他の原子の例として水素とリチウムも見て見ましょう.水素は水素自動車の燃料として使われているやつで,リチウムはバッテリーに使われているやつです.

水素(H)

リチウム(Li)

 水素の場合は陽子が1つで中性子は0,リチウムの場合は陽子が3つで中性子が4つになっています.さらに,リチウムの電子を見ると2つの輪が描いてあります.この理由については別の記事で解説しますので,そちらをご覧ください.

 ここまで,水素,ヘリウム,リチウムの3種類の原子の構造を見ました.これらの原子は全て陽子と中性子,電子の数が異なっていました.原子の名前を区別する上で注目するのはこの中でも陽子の数の違いです.原子の名前は陽子の数で区別されています.今回紹介した水素,ヘリウム,リチウムの陽子の数はそれぞれ1つ,2つ,3つです.ですので,陽子を1つだけ持っている粒子を水素原子,2つだけ持っている粒子をヘリウムなどと呼ぶのです.

周期表

 ここで,全ての原子には原子番号というものがついています.この原子番号とは,その原子が持っている陽子の数のことです.なので,水素の原子番号は1,ヘリウムの原子番号は2,リチウムの原子番号は3になります.

 これらの原子番号(陽子の数)をもとに,原子を規則的に並べた表が周期表と呼ばれるものです.左上から原子番号が小さい順にH,He,Li,Be,B,O・・・と並んでいます.途中空白で空いている部分や一番下にランタノイドやアクチノイドなどと描いてある部分もありますが,この部分については別の記事で解説します.

 周期表で,縦の列を,横の行を周期と呼びます.周期表の一番上に書いてある数字は族の番号で1族から18族まであります.また,一番左に書いてあるのが周期の番号で1周期から7周期まであります.

 これまでに発見された原子は全部で118個で最も原子番号が大きい(陽子の数が多い)ものが原子番号118のオガネソン(Og)です.一番最近発見された原子はなんと日本で発見されたニホニウム(Nh)と呼ばれる原子です.ここで,OgやNhのような原子番号が大きな原子はすべて自然には存在しない人工的に作られた原子です.いま書いたとおり,現時点で発見されている元素は118番までですので,もし119個以上の陽子をもつ原子が作れたらなんと第一発見者になれます!おもしろそうですね.

発展

 原子は陽子,中性子,電子から構成されているという話をしました.では,この陽子や中性子,電子はさらに分割することはできるのでしょうか.結論から言うと,陽子と中性子はさらに分割することができ,電子はそれ以上分割することはできません.

 陽子は2つのアップクウォークと1つのダウンクウォークから,中性子は1つのアップウォークと2つのダウンクウォークから構成されています.これらのクウォークや電子は現時点でさらに分割して小さくなるということは発見されていません.そのため,これらの粒子のことを素粒子と呼びます.興味がある方はこの素粒子についても調べてみてください.

まとめ

 ということで,今回は原子と周期表という内容で書いていきました.原子は陽子と中性子,電子から構成されています.そして陽子と中性子をまとめて原子核と呼びます.この原子の名前は陽子の数で区別されており,周期表は原子の規則性に則って並べられています.

 今回の内容がご参考になれば幸いです.次回以降も化学に関することを書いていきますのでどうぞよろしくお願いします.

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